ubuntuへようこそ

linuxシステムにログインするとマシンの名前が左の方に書かれた画面が表示されます。
linuxではこの名前の横に命令を入力することで様々な処理を行います。
WindowsMacのようにアイコンがありそれをクリックすることで処理をするものをGUIとよびますが、このように文字で処理を行うものをCUIといいます。

このCUI上で操作を行うために基本的なコマンドを覚えてもらいます。
出て来たコマンドは必ず手を動かして実行してください。

全般

今自分がどこにいるのか?

ログインすると、ホームディレクトリと呼ばれる場所にいます。
ディレクトリとはフォルダのことです。pwdというコマンドを打つと今自分がいる場所がわかります。

ここにあるファイルが見たい

windowsボタンを押し、ドキュメントフォルダをクリックすると
そこにはwordファイルなどのいくつかのファイルが入っているはずです。
CUIにおいてはこのようにディレクトリの中に含まれるファイルを調べるためにlsというコマンドを用います。
lsはlistの略です。
使用法

ls 

また他にもlsの後ろに-(オプション)をつけて

ls -l

ls -a

などのコマンドもあります。
ls -lはlong形式と呼ばれる、ファイルの詳細な情報が表示されます。この表記の意味は後々。
ls -aは.から始まる隠しファイルも表示します。隠しファイルは設定ファイルなど普段いじられないようにしてあるファイルです。

ファイル関係

ファイルの作成

ファイルを作成する際には後述するエディタの使い方で説明するようにファイル内に何かを書いて保存するのが普通ですが,ここではまずファイルを作ることだけを考えて別の方法でファイルを作ってみます。

echo  hoge

と入力してみてください。
そうすると
hoge
という返事が返ってくるはずです。
では次に

echo hoge > test.txt

と入力してlsをしてみてください。
するとtest.txtというファイルができているはずです。

cat test.txt

と入力すると中身を確認できます。

ファイル名の変更

ファイル名を変更するにはmvを使います。
またこのコマンドはファイルを移動するときにも使います。

mv test.txt test_new.txt

と入力しlsするとtest.txtが消えてtest_new.txtができています。
catで中身を確認してみてください。

ファイルのコピー

ファイルをコピーするにはcpを使います。

cp test_new.txt test_new.txt.bak

と入力しlsするとtest_new.txt.bakというファイルができます。

ファイルの消去

ファイルを消去するにはrmを使います。
rmで削除したファイルは復元できないので注意してください。

rm test_new.txt

と入力してlsするとtest_new.txtが消えています。
バックアップファイルよりtest_new.txtをもう一度作ります。

cp test_new.txt.bak test_new.txt

と入力してください。

ディレクトリ関係

ディレクトリの作成

作成するファイルをホームディレクトリ内にすべて配置するとディレクトリ内がどんどん汚くなってしまいます。
そこで新しいディレクトリを使ってファイルを整理しましょう。

mkdir work

と入力しlsしてください。するとworkディレクトリができています。

では今まで作成したファイルをこのworkディレクトリに移動してください。

mv test_new.txt work
mv test_new.txt.bak work
ディレクトリの移動

今作ったworkディレクトリの中で作業をしましょう。
ディレクトリの移動にはcdを使います。
Change Directoryの略です。

cd work

と入力しpwdすると、確かにworkディレクトリの中にいることがわかります。
workに対するホームディレクトリのように上位のディレクトリのことを親ディレクトリとよび、コマンドでは ..(ピリオド2つ)で表されます。
現在いるディレクトリのことをカレントディレクトリとよび、コマンドでは .(ピリオド)で表されます。
またディレクトリ階層の一番上のことをルートディレクトリとよび、コマンドでは / で表されます。

cd <ディレクトリ名> が基本的な使い方ですが以下のようなものもよく使います。

cd .. ディレクトリへ移動
cd ~ ホームディレクトリへ移動
cd ホームディレクトリへ移動
cd / ルートディレクトリへ移動
cdは講義中でも頻繁に使うのですぐに使えるようにしましょう。

ディレクトリのコピーと消去

ディレクトリのコピーにはファイルと同様にcpを使いますが、

cp -r <ディレクトリ名1> <ディレクトリ名2>

というように-rオプションをつけます。

-rはrecursive(再帰的に)を意味します。

ディレクトリの消去はrmdirを用いますが、rmdirは空のディレクトリにしか使えません。
中にファイルの入っているディレクトリを中身ごと削除したい時は

rm -r <ディレクトリ名>

のようにここでも-rをつけます。

一連の流れで使ってみましょう。

mkdir child1 <= child1ディレクトリを作成
cp -r child1 child2 <= child1ディレクトリをコピーしてchild2を作成
rmdir child2 <= child2を消去
cp test_new.txt child1 <= test_new.txtをchild1にコピー
rm -r child1 <= child1を消去

お疲れさまです。

以上で基本的なlinuxコマンドはおしまいです。
どれも開発していく上で必要不可欠なので必ず手を動かして覚えましょう。